心理学という言葉は多くの方が耳にしたことがあるかと思います。
大学に心理学科という学科があったり、メディアでも度々目にするメンタリストと呼ばれる方がいたり、どこかしらで一度は聞いたことがあるのではないしょうか。
しかし、心理学が一体どんなもので、どういった恩恵があるのかまでを知っている人は、その中でもほんの一部の人かと思います。
本記事では、身の回りにある心理学について紹介していきたいと思います。
心理学を学ぶことで仕事や恋愛に活用できる場面があるかもしれません。
心理学とは
心理学とは、人の心を科学的観点から研究し、解明していく学問です。
人間の心理というのは感情に影響し、そして身体や行動に影響していきます。
心理学を研究していくことで、感情の変化や行動の動機がわかるようになっていくのです。
心理学はもとをたどれば古代ギリシャの時代の哲学にまでさかのぼります。
それほど昔から人間の心理に注目していたのですね。
発展を続けてきた心理学は、現代では大きく二つに分けられます。
- 理論の追求を目的とした基礎心理学
- 具体的な分野に応用できる応用心理学
の二つに分けられ、その中でもさらに細分化がされています。
身の回りの心理学
それでは早速具体的な例に話をうつしましょう。
様々な心理学の例をあげるので、その中でも特に興味の湧いたものについてはより詳しく調べていただけたらと思います。
ミラーリング
ミラーリングとは、ミラー(鏡)の名の通り相手の行動のマネをするというものです。
人間は自信と同調するものに対して安心・好意を抱きます。
そのため、無意識だとしても自分と同じ行動をとる人に対して好意を抱くようになるといわれています。
恋愛のテクニックとしてもよく紹介されるミラーリングですが、友人関係やビジネスの現場でも応用できるかと思います。
相手が飲み物を飲むタイミングに合わせて自分もグラスを手に取る、髪を触るタイミングを合わせるなど細かい行動を合わせてみると、なにか恩恵が得られるかもしれません。
ツァイガルニク効果
ツァイガルニク効果とは、達成できなかったこと、中断していることに対して強い意識や印象を抱くというものです。
過去に大きく失敗してしまったことや、後回しにして今着手していないことなど、昔のことなのにいまだにはっきりと覚えているということはありませんか?
この効果を応用したものもいくつかあります。
途中まで無料で見られるけど、盛り上がりそうになったところからは有料会員限定というコンテンツ、続きはWEBでと途中で切られるCMもこのツァイガルニク効果を応用したものといえます。
また、ご自身に対しても応用することが可能です。
今日やるべき仕事や勉強が終わってそこで切り上げるのではなく、次の日にやる予定の仕事や勉強に少し手をつけてしまうのです。
そうすると、中途半端で終えてしまってことが気になって、終わらせたいという欲求が湧いてきてモチベーションアップにつながるのです。
ハロー効果
ハロー効果とは、1つの印象によって全体的な評価が向上されることをいいます。
例えば、高学歴・帰国子女・スタイルがいい・清潔感があるといった印象を一つでも受けると、性格がよい・頭が良いなどと他の評価項目に対しても無意識に高い評価をつけるという風な感じです。
つまり、ビジネスや恋愛において、まずは清潔感のある恰好をして身だしなみを整えるだけでも印象が良くなりやすいということです。
できる部分から意識してみてはいかがでしょう。
傍観者効果
東京の人は冷たい、などと聞いたことはありませんか?
はたして一体そうなのでしょうか。
答えはわかりませんが、心理学的観点からいうと、傍観者効果というものが作用していると考えられます。
傍観者効果とは、周りに人がいればいるほど個々の責任感が薄れていくことを言います。
道で困っている人がいたり、倒れている人がいるときに、人がたくさんいればいるほど助ける人が減るという事例はこの傍観者効果が要因です。
人が大勢いる中で自分から助ける行動をとることはとても勇気のいる行動です。
しかし、それによって救われるひともいるかもしれません。
もしそういった場面に出くわしたら勇気を出して一歩踏み出してほしいと思います。
端数効果
3980円、9980円といった値段で販売されているものを多く見かけるかと思います。
こういった中途半端な数字に対しては、値下げをしなかったり、9980円は9000円台だと認識する傾向にあります。
こういった値段設定にすることで、人々の購買意欲を向上させているのです。
海外でも3ドルではなく2.99ドルで売っていたりするので、万国共通な販売方法なようです。
これはビジネス心理学という視点からも応用できそうですね。
心理的リアクタンス
心理的リアクタンスとは、何かを失うと感じるとそれに対応して対象の価値が高まるという効果です。
期間限定・閉店セール・先着○名様といったうたい文句に惹かれる理由はこの心理的リアクタンスに起因するものです。
そういったものを買うときは、本当に必要なものなのか一度じっくり考えてから買うとよいかもしれませんね。
バーナム効果
だれにでも当てはまるような内容を、自分に当てはまっていると思い込んでしまうことをバーナム効果と言います。
例えば、バーナム効果は占いなどに利用されています。
一度自分に当てはまっていると思い込むと、それ以降の内容を受け入れやすくなる傾向もあり、これが占いで当たっていると信じてしまう要因だといえます。
占い師から「最近イライラすることありませんでした?」と聞かれた場合、
「あっ、この前、彼とケンカして…」
のように、イライラしたことのない人はほとんどいないので、当たっていると思ってしまうのもバーナム効果の一つです。
身の回りの心理学まとめ
身の回りの心理学についていくつか紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
これって心理学として説明できるものだったんだ!というものも多かったのではないでしょうか。
まだまだ心理学に関係するものは多く存在します。
気になる方はぜひ調べてみてはいかがでしょうか。
心理学について学ぶことで、ビジネスや恋愛、はたまた人生に変化が訪れるかもしれません。