背中丸まってるよ、と言われたことはありませんか?
いまや多くの人がなっているといわれる猫背ですが、猫背はただ姿勢が悪いだけではありません。
猫背は見た目が悪くなってしまうだけでなく、筋肉や関節、神経から内臓にまで影響があるとも言われています。
本記事では、身体にたくさんの影響を及ぼす猫背について、その原因から影響、そしてストレッチポールを使った猫背改善の方法について紹介していきます。
猫背とは
猫背とは、背中(胸椎)が丸まった状態のことを言います。
大人の場合、背骨(解剖学的には脊椎と呼びます。脊椎動物の脊椎です)は、首の後ろあたりにある頸椎、胸の後ろにある胸椎、腰のあたりの腰椎、骨盤の仙骨と尾骨によって構成されます。
猫背はこの胸椎の丸まりを指しているわけです。
ですが、実際に猫背の人は胸椎が丸まっているだけではありません。
猫背の人は、頭や肩が前に出ている場合が多いです。
背骨が丸まってしまうと、つながった部分が連動して上体が全体的に丸くなってしまうのです。
重力の下で生きる私たち人間は、骨盤をもとに背骨を軸として重い上半身や頭を支えています。
この軸がしっかりとしているからこそ姿勢を綺麗に保つことができます。
身体をつかう仕事の人よりは、長時間座りっぱなしで仕事をするような、事務職、管理職、ITエンジニアの人たちは猫背になりやすいといわれています。
猫背による身体への悪影響
では、猫背になると身体にはどのような影響が出るのでしょうか。
ここでは、大きく6つに分けて、猫背による身体への悪影響をまとめます。
筋肉への負担
背骨で身体を支えられなくなると、それをかばうように筋肉が無理をして支えようとします。
そうなってしまいますと、筋肉に負担がかかり、全身に疲労感やコリがあらわれます。
具体的には、肩こり、首こり、腰痛、ひざ痛、足痛、またそれらに伴って頭痛やめまいなどの症状が挙げられます。
これが一番わかりやすい影響だと思います。
神経への影響
猫背によって体が丸まってしまうと、身体の前側は縮こまり、また筋肉の縮こまり・硬化が起きます。
これらが原因となって、神経や血管が圧迫されてしまいます。
神経や血管が圧迫されると、坐骨神経痛、胸郭出口症候群、ヘルニアなど身体に痛みやしびれをもたらす症状が出てしまうのです。
また、神経が圧迫されることで起こる症状は痛みやしびれだけではありません。
身体の機能をコントロールする自律神経が不調になる、自律神経失調症を発症する場合もあります。
自律神経失調症の症状としては、めまい、動悸、不眠症、イライラ、しびれ、倦怠感、またうつ病にも影響するとまで言われています。
猫背は生活している間ずっと身体に悪影響をもたらします。
つまりずっとストレスがかかるわけです。
猫背を改善しないと、症状はどんどん悪化していってしまうのです。
骨格の変化
骨格への影響から現れる症状として、背骨の変形、変形性関節症、O脚、ストレートネックなどが挙げられます。
身体の軸となる背骨が丸まってしまうことで、背骨自体の変形を招くだけでなく、身体を支えようとする他の部分に負担がかかり、関節が変形したり、痛みが現れたりとなってしまいます。
内臓への影響
猫背によって上体が丸まることで、お腹は常に圧迫された状態になります。
神経や血管と同じで、内臓も圧迫された状態では正常には働くことができません。
具体的な症状としては、食欲不振、便秘、倦怠感が挙げられ、これが長い年数起こり続けると、内情疾患に発展する可能性もあります。
運動への影響
猫背による運動機能への影響は、スポーツを行う人にとっては致命的な問題です。
スポーツ選手に猫背の人はほとんどいないとは思いますが、趣味で週末に運動する人はいますよね。
多くの運動で、下半身から股関節を通して上半身を使うという動きは多く存在するでしょう。
猫背の人は、ひざや股関節、体幹をうまく使えていません。
つまり、多くのスポーツにおいてパフォーマンスの低下や、腰痛、野球肩、テニス肘、腱鞘炎などの怪我を起こしすい状況を生んでしまうのです。
美容への影響
今まで5つの悪影響を述べましたが、それらにともなって美容へも影響が生まれます。
内臓や血管の圧迫によって肌荒れ、冷え性、むくみなどが引き起こされます。
筋力の低下や血行不良による代謝の悪化によって、バストやヒップの垂れ、お腹がぽっこりでる、太りやすい体質になる、身長の伸びが悪くなるなどです。
また骨格への影響から、顔の歪み、顎関節症、首が前に出てしまうなどの症状も引き起こしてしまいます。
猫背になる原因
ここまで猫背による悪影響を説明してきました。
これだけ沢山の症状が出ると考えたら、なんとかしなければと思いますよね。
普段からパソコンやスマホをつかっていて前傾姿勢で姿勢が悪い、足をいつも組む、おなじ肩で荷物をもつなどが影響しているのは多くの人が自覚しているとは思いますが、それによって身体にどんなことが起きているのかを説明します。
それでは、まず猫背になる原因を知って、そこから改善する方法について勉強していきましょう。
筋肉が硬くなっている
身体が丸くなってしまうということは、身体の前側の筋肉が硬く、縮んでしまっているといえます。
首、胸、お腹の筋肉が硬くなり、縮んでしまっていることが原因で猫背になってしまうのです。
関節が硬くなっている
関節といっても、一番影響があるのはもちろん背骨です。
背骨は本来、S字を描いている状態なのですが、これがC字のようになったまま固まってしまうと、S字にならずいつもC字の状態になります。
これが猫背です。
体幹が弱い
体幹とは、その名前の通り身体を支える幹です。
お腹や腰にある、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋、横隔膜の4つの筋肉をまとめてインナーユニットと呼びます。
このインナーユニットが弱いということは、体幹が弱いと同じことなのです。
体幹が弱いと身体を支える力が足らなくなり、他の筋肉が無理をするので、結果的に猫背へとなっていきます。
呼吸が浅い
先ほどインナーユニットの話で横隔膜という単語が出てきましたが、横隔膜とは腹式呼吸に関わる筋肉です。
横隔膜による深い呼吸を行うことで、日々横隔膜は使われ、維持されます。
しかし、長時間同じ姿勢をしているは胸式呼吸になっていることが多いそうです。
胸式呼吸では、胸や肩などの筋肉で呼吸をするので、横隔膜をつかいません。
使わない筋肉はどうしても衰えてしまいますので、体幹が弱くなることにつながるのです。
身体の歪み
骨格自体がゆがんでしまっている場合、いくら筋肉や体幹を鍛えたとしても、猫背は治りません。
身体がゆがんでいれば猫背になり、猫背はゆがみをより一層悪化させます。
ストレッチポールを使った猫背の改善方法
お待たせいたしました。猫背改善の方法へと話を進めていきたいと思います。
今回紹介するのは、ストレッチポールを使った猫背改善の方法です。
ストレッチポールを使うことで、無理なく、効率的に、リラックスしてストレッチを行うことができます。
ストレッチポールは、その上に仰向けに乗るのが基本的なスタイルです。
つまり、ストレッチポールの上に乗ることで、頭から首、肩、胸、背中、腰の筋肉を優しくストレッチできるのです。
また筋肉だけでなく、骨の配列までも矯正する効果が得られるといわれています。
ストレッチの具体的な方法について、文章ではわかりづらいかと思いますので、動画を紹介したいと思います。
非常にゆっくりと、わかりやすく説明されているので、ぜひとも参考にしてください。
ストレッチポールを用いた猫背改善まとめ
本記事では、猫背の影響や原因をまとめ、ストレッチポールを用いた猫背の改善方法についての紹介を行いました。
在宅生活による身体への影響が出ているひとも多いと思います。
自分の身体を少しでも気遣って、悪化する前にストレッチポールを使ったストレッチを行うことをおすすめしたいです。
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※記事の内容は「ストレッチポールで猫背」に関するリサーチを参考にライターの見解を加えて編集したものであり、成果や効果を断言するものではありません。