子供のメンタルが弱いのは親のせい?してはいけない育児とやるべき育児

子供のメンタル

小学生低学年くらいまでの子供は心が発達途中で、感情を上手くコントロールできず、情緒が不安定になりがちです。

その中でも思い通りに行かないことがあった時、それを乗り越えようと考えてはみても、行動できずに諦めてしまう子供が増加し、それをどう改善したら良いかと悩んでいる親御さんも増えています。

大事な子供の将来に関わることですので、育児について慎重になるのは理解できますが、育児方法の中に子供のメンタルを弱くしてしまうものもあるのです。

私も二児の父親として子育てをしていますが、今も自分の育児が正しいか不安に思う時がありますし、他の親御さんがどうしているのか、お話を聞きたいと思うことがたくさんあり、どうしたらメンタルの強い大人になってくれるのか日々悩んでいます。

メンタルの弱い子供にしない為に、どのような育児をしたら良いのでしょうか。

メンタルが弱い子供の特徴

メンタルが弱い子供の特徴
一概にメンタルが弱いと言っても、子供の年齢や気性によって差はありますし、成長したら自然と精神力も強くなっていくので、気にしすぎは良くないと思いますが、困ってしまうのは“社会人になってもメンタルの大事な部分が改善されない”ことです。

その大事な部分が、メンタルの弱い子供の特徴とも言えます。

引っ込み思案で主張をしない

「自分の考えたことが他の子と違ったらどうしよう」「周りの子と同じように行動して仲間外れにならないようにしよう」と常に周りを気にしてしまい、自分がやりたいことや感じたことを表現しなくなるのです。

「〜君が遊びたいなら僕も遊ぶ」「〜ちゃんはどう思う?私も同じように思うよ」など誰かと一緒でないと不安に感じ、自分の考えや行動の基準が、他人に合わせたものになってしまいます。

物事の基準が自分でない為、いつまでも周りの評価ばかりを気にしてしまい、自分のやりたいことを見つけられなくなるかもしれません。

自分がチャレンジした結果失敗するのを怖がる

子供の頃は好奇心がとても旺盛で、色々なことにチャレンジし、たくさんの知識を知りたいと思うものです。

しかし、チャレンジで失敗してしまったらどうしよう…、といったように、ネガティブなことを受け入れるのが怖くて、チャレンジ自体をしなくなってしまうことがあります。

たくさんの友達が遊んでいる中に、「私も入れて〜」と加わることも、「嫌がられたらどうしよう」と考えてしまうと、声をかけられなくなってしまうのです。

どちらも他人から否定されるのが怖くて、嫌な思いをするくらいなら近づかないでおこうという発想から来るもので、大人になってもそんな面が見られる人もいますよね。

メンタルの弱い子供にしてしまう育児方法

メンタルの弱い子供にしてしまう子育て
大切な子供のことですから、“嫌な思いはさせたくない”“楽しい経験をさせてあげたい”
と考えて子育てする気持ちは、親なら誰しもが持っているはずです。

ですが、そんな思いからする子育ての中には、子供の成長に良くない影響を与えるものもあるのです。

子供が自発的にした行動や考えを否定する

子供が小さい時はとにかくなんでもやりたがりで、自分ができるかできないか、良いことか悪いことかも判断できないけど、「自分でやる!」という時があると思います。

親の目線で考えると、“どうせ途中で投げ出してしまうから”“嫌になられるくらいならもう少し大きくなってからやらせよう”と考えて子供のやりたいという気持ちを押さえ込んでしまうこともありますよね。

そのチャレンジ精神を摘み取ってしまうことは、子供の好奇心を無くしてしまうことに繋がり、何事にも無気力で親の言う通りにしか行動できない子供になってしまう可能性があります。

もし、そこを親御さんがサポートしながら経験させてあげると、“自分にはまだできないのだ” “誰かの手伝いがあれば最後までできる”ということをしっかり学んで、似たようなことを自分からチャレンジしてみようという心が育ちます。

親御さんには負担が掛かるし、時間のある時に一緒にやってあげたいという気持ちは十分理解できるのですが、子供はやりたいと言った瞬間に成長しようとしていますので、その機会を活かせるようにしたいですよね。

自然の成り行きで発生する結果を取り除く

私もたくさん経験があるのですが、子供が小さい頃「早く走ったら転んで怪我するから危ないよ」といって、走らせるのを我慢させたことがあります。

当時の私は“子供が怪我をして痛い思いをしないように”と考えての発言でしたが、極端に言うと転んで痛い思いをしなければ走るのが危ないと理解できず、もっと危ない場面で怪我をするような行動を取ってしまうのです。

自分で経験して学ぶという機会を私が奪ってしまったばかりに、危険な目に合う可能性を増やしてしまったのですね。

この事象は初歩的なことですが、“自分で経験し学ぶ”ことは誰かに教えられるより、はるかに多くのことを深く学ぶことができ、例えそれが失敗するとわかっていることでも、親がその結果を回避できるように指示してしまうと、子供は経験し学ぶという貴重な機会を失うことになります。

失敗したら取り返しのつかないこともあるので、全てがという訳には行きませんが、上手く行かなかった時にそのことと向き合う時間を作ってあげることの方が大事なことなのです。

親がするべき育児方法

子供のメンタルを強くする親の対応
上に記載した“メンタルの弱い子供にしてしまう育児方法”をしないように気を付けるのはもちろんですが、子供をサポートしてあげるポイントを理解していると、親御さんも楽しく“メンタルの強い子供”を育てることができます。

小さな目標を少しずつ達成させる

大人である親御さんも経験から理解していると思いますが、自分がやったことのない大きなことを目標としても、上手く達成できなくて挫折してしまいますよね。

子供や大人に関わらず、できる目標を少しずつ達成することが大事です。

できなかった実績をたくさん作るより、できた実績をたくさん作ると、自分に自信が持てるようになり、“自己肯定感”を高めることに繋がるのですが、自己肯定感が強い子は“何とかなる”と考えることができるので、なかなか挫けないのです。

自信を持っている子供は頼もしく感じますよね。

やれていないことを叱るのではなくやれていることを褒める

子どもに何かをやらせようと考えた時、親としてはどうしても多くのことを求めてしまいますよね?

“床の掃き掃除を頼んだけど、最後のゴミ集めができていない”“ご飯を運ぶお手伝いを頼んだけど綺麗には並べてくれない”など、いろいろなケースがあると思います。

しかし、ここで「最後の片付けをやっていないじゃないか」と怒ってしまわずに、「お願いした部分はしっかりやってくれたんだね、ありがとう」と褒めてあげたほうが、自分のやったことが褒められたと感じ、次回も率先して行動してくれるようになります。

ダメだった部分は、「もう少しここに注意してくれると助かるよ」と後でお願いすれば良いだけのことです。

自分が認められた、必要だと思ってくれたということをしっかり伝えることができれば、子供は自分で考えたことを積極的に実践してくれるはずです。

普段のほんの些細なことを意識するだけで、自発的に行動できる子供になってくれますよ。

時代の違いにおける子供の育児環境の変遷

子供の育児状況の変化
様々な教育方法をネットで調べ選ぶことができる令和時代。

悪いことをした時には容赦無く叱り、子供に反省させていた昭和時代とは、子供への接し方が大きく変わったといえるでしょう。

昔は子供達だけで近所の友達の家に遊びに行ったり、顔見知りのおじさんやおばさんと畑で遊ぶなんてこともありましたが、物騒な事件が増えた現在では、そのようなことはなかなかさせることはできません。

地域や近所ぐるみで育児をしていた時代が終わり、親の育児責任が大きくなるにつれ、負担に感じる大人がいて、育児に余裕を持てない人も多くなってしまったのかもしれません。

ですが、子供はしっかり愛情を育んであげれば、不安にならずとも立派な大人に成長してくれるものです。

どんなに優れた教育方法も親の愛情には敵わないはずです。

まとめ

子供のメンタル
メンタルの弱い子供にしてしまう育児方法についてお話しました。

  • メンタルの弱い子供は否定されることを恐れる特徴がある
  • 過保護や甘やかし過ぎの育児方法は子供のメンタルを弱くしてしまう
  • メンタルの強い子供にするには自己肯定感を強くしてあげよう
  • 時代により育児方法は変化するが一番大事なのは親の愛情

時代が進むに連れて育児をする環境だけでなく、大人の育児に対しての考え方も変化しており、どんな育児が正解なのか、どんな接し方が正解なのか、考えずにはいられませんよね。

しかし、選ぶものがたくさんある今の時代だからこそ、子供にはどんどん失敗をさせて、自信を積み上げてもらうのが重要ではないでしょうか?

自信をつけるには自分を表現していくのがポイントですから、表現や経験をさせる機会をたくさん与えるのが、良い育児の一つではないかと思います。

今現在メンタルの弱いお子さんがいるとしても、親御さんの深い愛情を持って、寄り添いながら付き合っていきましょう。