看護師として働いていると「退職」に関する話題はよく聞いたり、相談されたりするのではないでしょうか。看護師の中では職歴3年、5年、結婚、出産というタイミングで転職や退職を考える方が多いです。
私自身も転職を繰り返してますし、職場で相談を受けることも多々あります。
相談された側としては、今まで一緒に仕事をしてきた仲間ですから、一緒に働けなくなるのは驚きや寂しい気持ちになります。
一方で、大切な仲間として、より良いアドバイスがしたいとも考えるものです。
本記事は「退職・転職」について相談された場合にどのように話をするべきかという点について話していきます。
退職や転職の相談をされたら
「実は、相談が…。」「退職しようか考えているんです。」
同僚や部下から、このように発せられた場合に、どう対応すればいいでしょうか。
まずは1対1でじっくり話す場を設けましょう。
その日のうちに時間が取れなくても構いません。早く実施しようとするよりも、落ち着いた場所で話を聞いてあげられる環境を作ったほうがいいでしょう。
お互いに時間を調整して相談の場を設けて下さい。
相談時に意識するべき3つのポイント
ここでは転職や退職の相談をされた時に意識しておくべきポイントを3つ紹介しておきます。
説得してはいけない
あたりまですが、退職を考える仲間を何とか説得しようと考えてはいけません。
「自分の思いを聞いてもらえない。」と思われてしまい、満足なコミュニケーションが取れなくなります。
善悪を判断しない
実際に相手の話を聞くと、考えが甘いと感じる場合もあるでしょう。辞めたいと考える原因がその人自身にある、なんてこともあります。
しかしそんなときでも、「こいつはダメだ」と内心バカにするのはよくありません。そのような思いは必ず表にでると考えましょう。
相手の訴えに善悪の判断はせずに話を聞いてあげて下さい。
転職・退職を考えた経緯を聞く
以上の2つのポイントを押さえた上で、相談する時には転職・退職を考え始めた経緯について聞いていきましょう。
転職や退職の理由について聞くと、それを後押しすることが前提の話になりやすいです。
説得しようとせず、善悪を判断しないように努めながら、なぜそう考えたのかを聞くことで、より相手のことを考えたアドバイスを伝えられます。
「傾聴」する姿勢から始める
まずは退職を考えた経緯を、途中で遮らずに最後まで聞きましょう。
どのようなことで悩んでいるかがわかるはずです。そこで判明した「悩み」を解決するには、どうするべきかを一緒に考えてみて下さい。
悩みが退職することによってしか解決されないのであれば、その場合は退職を後押ししてあげましょう。
一方で、「転職や退職以外の選択で悩みが解決されないか」を一緒に考えてみてあげて下さい。
看護の現場は転職・退職しやすい状況ですが、それでも本人にとっては一大イベントです。
その行動を選択しなくても、実は解決できる悩みかもしれません。
一緒に解決策を考える
職場で信頼できる人と思われている場合、仕事の悩み相談をされる
機会が多くなります。
問題が発生して悩み相談を受けた場合には、どうしたら最も良い対処方法になるかを一緒に考えてあげてください。
相談を受けた者として真剣に向き合って、あなたなりに考えた解決策を提案してみてください。