メンタルリープという言葉をどのくらいの方が聞いたことがあるでしょうか?
別名ぐずり期(以下ベビーブルー)と呼ばれ、お子様をもつ方にとって一度は経験されたことがあるかもしれません。
家や外でも突然ぐずりだし、親にとってはストレスがかかり子育ての厳しさを知る方もいらっしゃるでしょう。
しかし、怖がる必要はありません。
当記事では、
- メンタルリープの概要
- メンタルリープが起きてしまった時の対処法
- メンタルリープに対応するグッズ
をメンタルリープ公式育児書「ワンダーウィーク~0歳児の8つのぐずり期を最大限に和らげて発達を促してあげる方法とは」をもとに解説していきます。
メンタルリープ8種解説
参考:「ワンダーウィーク~0歳児の8つのぐずり期を最大限に和らげて発達を促してあげる方法とは」改
上の図はワンダーウィークの著者であるH.ヴァン・デ・リート博士、F.プローイユ博士が提唱したメンタルリープの図解となります。
メンタルリープとは、生後1歳までに8回起こると言われており、各時期に赤ちゃんの成長、変化が起きるとされています。
当記事ではワンダーウィークに沿って解説していきますので、8つのメンタルリープを紹介します。
ワンダーウィークは次の4点を提供します。
- ベビーブルーの時期にパパママの心の支えになること
- 親として自信を育むこと
- 赤ちゃんを理解してもらうこと
- 発達段階にあった遊び、学習を紹介すること
早速各項目について解説していきましょう。
五感のリープ(生後5週頃)
生後5週頃では「五感の世界の入り口」と呼ばれています。
赤ちゃんがお腹の中から出てきて、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚といった今いる世界の手触りを感じ始める時期となります。
お腹の中にいる時と違い、直接感じるすべてのことに不安や警戒心が生まれ、敏感な時期となります。
すべてのことに不安を抱く赤ちゃんには「安心させる」ことが必要となってきます。
パパママも不安が大きいはずです。
赤ちゃんも同じように不安で仕方ないので、おっぱい(ミルク)をあげる、抱っこする、体を優しく撫でてあげるなど不安を取り除いていきましょう。
【不安を取り除くヒント】
- 抱っこしながらゆっくりと歩く
- 話しかけたり、歌を歌ってあげる
- お尻をぽんぽんと優しくたたいてあげる
- ドライブに連れて行く
- 添い寝する
パターンのリープ(生後8週頃)
生後8週頃では「パターンの世界の入り口」と呼ばれています。
何度も見たり聞いたりすることで理解を覚えていきます。
例えば自分の手足をうごかしたりポーズをすることで、手足の形、手足の動かし方を学び、時には「クーイング」と呼ばれる「あー」「うー」といった声を出すようにもなる時期です。(「喃語(なんご)」との違いは後ほど解説します)
赤ちゃんはパパママにべったりになり、人見知りするようになります。
パパママはきっと赤ちゃんが何で泣き止まないのかわからずイライラし、時には自分を見失ってしまうこともあるでしょう。
【不安を取り除くヒント】
- 抱っこしてギュッと抱きしめてあげる
- 撫でてあげる
- おもちゃで遊ぶ(上からぶら下がっているもの、叩いたりさわったりできるものなど)
少しずつ赤ちゃんも自分の体を動かすことを覚え、動きも活発になり始める時期となりますので赤ちゃんの手に届く範囲で怪我をしない柔らかい素材のもので遊ばせてあげましょう。
推移のリープ(生後12週頃)
生後12週頃では「推移の世界の入り口」と呼ばれています。
生後3ヶ月となる時期となると赤ちゃんは自分の体をより認識しています。
脳や運動神経が発達し、両手を目の前で組み始めたり、手をしゃぶり始める赤ちゃんもいるようです。
また、五感から伝わる情報の捉え方が変わり、声の抑揚、犬が歩いている様子、太陽が雲に隠れる様子など現象を捉え始めます。
つまり、頭の中で整理ができ、変化を点でなく線で捉えるようになるのです。
もちろん、変化が大きいのでベビーブルーは頻度が増すでしょう。
指しゃぶりを始め、今まで出ていた症状が激しくなるかもしれません。
そろそろパパママもいっぱいいっぱいになり睡眠不足などに陥る可能性さえあります。
しかし、今が一番大変な時期なのです。
次の周期以降はベビーブルーが来る間隔が長くなり今までほどにぐずりやすくなくなるので、今は赤ちゃんがさらに安心できるようにし、自分の安心につなげていきましょう。
【不安を取り除くヒント】
発達を促せる遊びを3つ紹介します。
- 様々な布を触らせる遊び
- パパママの膝の上でジャンプごっこ
- パパママの膝の上で振り子ごっこ
出来事のリープ(生後19週頃)
生後19週頃では「出来事の世界の入り口」と呼ばれています。
短い時間で物事のパターンが移り変わる様子を見ることができる時期と言われております。
例えば、おもちゃを手で掴む以外に、揺らす、回す、口に入れるなどと脳を始め神経が発達したからこそできることが増えてくるのです。
出来事のリープの時期では、興味が増えるため体を動かすことが活発になり始める時期となります。
赤ちゃんによってはズリバイに挑戦し始める子もいるかもしれません。
赤ちゃんが成長する姿をみて、我が子の成長でふと嬉しくなる瞬間が訪れそうですね。
ベビーブルーは今も続いていると思います。
パパママ皆さんが辛い時期ともなりますが、寝不足で体を壊さないよう見守る方を交代しながら乗り越えていきましょう。
補足ですが、声を出すだけのクーイングから言葉に原型である喃語(なんご)に変わる時期でもあります。
クーイングと喃語については、補足を参考にしてください。詳細を知りたい方は「CHOCOAさん 新マタニティstyle!!」をご覧ください。
<補足>
・クーイング:唇や舌を使わず喉から発せられる母音だけの音 ex.「あーあー」など
・喃語 :唇を使って発声し、破裂音濁音が混じるようになる ex.「ばぶー」など
参照:新マタニティstyle!!
関係のリープ(生後26週頃)
生後26週頃では「関係の世界の入り口」と呼ばれています。
関係のリープでは赤ちゃんは物体同士の空間的な関係である「距離」が掴めるようになってきます。
最初はパパママの助けが必要ですが、コントロールできるようになると赤ちゃん自身のちょうど良い距離感を築けるようになっていきます。
また、ベビーブルーとして夜泣きを始めるタイミングとも言えます。
睡眠時間は増える一方、浅い眠りと深い眠りのバランスが取れなく夢にみて夜泣きをすると言われてもいるからです。
しかし、言葉や体を自由に動かす瞬間をみたときの気持ちは我が子の成長を実感し、疲れも吹っ飛ぶかもしれませんね。
【不安を取り除くヒント】
発達を促せる遊びを4つ紹介します。
- 耳元でささやきゲーム
- 動物園に行く
- 温水プールで水泳
- バランスとりゲーム
バランスを取る商品は以前の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
分類のリープ(生後37週頃)
生後37週頃では「分類の世界の入り口」と呼ばれています。
周りの物事がどのカテゴリーに属するのか、簡単にいうと、これはなんなのかを知ろうとしている時期となります。
比較することで五感が変化し、聞いて理解することや言語能力が異域に飛躍して行くのです。
ベビーブルーの症状は一段と複雑な行動を取り始めていきますが、その分あらゆることに興味を持ち新しい取り組みに挑戦していきます。
パパママは赤ちゃんの行動に気づいてあげ、応援、手助けをしてあげましょう。
【不安を取り除くヒント】
発達を促せる遊びを5つ紹介します。
- お願いあそび(パパママに何かをわたすように促すなど)
- 鏡の前で着替えあそび
- 興味を持ったものの名前を教えてあげるゲーム
- ものまね
- かくれんぼ
順序のリープ(生後46週頃)
生後46週頃では「順序の世界の入り口」と呼ばれています。
今まで赤ちゃんが部屋を散らかしたり壊したりしていませんでしたか?
順序のリープを経ると全く逆の行動をとります。
最終的な目的を果たすために順序を踏むことで到達できることを理解し始めるのです。
例えば積木を重ねたり、つなぎ合わせようとするなかで崩れないような順序を考えることも出てくるのです。
かまって欲しさもより強くなり大人から見ると甘えん坊にみえるでしょう。
気分が変わりやすく嫉妬をすることも覚え始めます。
赤ちゃんが反抗期のように見えますが実は、自立しようと奮闘する姿なのです。
自分が物事に順序があることを知り、知ったかぶりの自信過剰となっており、自分のことを自分で決めたい時期なのです。
パパママは新しい行為をする我が子をじっと見守り、やりたいことの手助けをしてあげると良いかもしれません。
【不安を取り除くヒント】
発達を促せる遊びを5つ紹介します。
- お手伝いごっこ
- 名前当てっこゲーム(顔のパーツの名前当てなど)
- 歌と動きのある遊び(パンダウサギコアラなど)
- 探し物ごっこ(パパママが隠したものをさがす)
- 開封ごっこ(紙や袋に入れたものをとりださせる)
工程のリープ(生後55週頃)
生後55週頃では「工程の世界の入り口」と呼ばれています。
乳児から幼児へと変わった節目の時期となります。
パパママが行っている洗濯、食器を並べる、ご飯を食べる、服を着るなど日常的な行動の意味を理解し、工程を学んでいきます。
工程を学ぶことを聞くと大人のように聞こえますがまだ子供であることには変わりはありません。
ベビーブルーはまだ発現し、成長すればするほど様々な反応が増え、複雑となってきます。
そのためパパママは年中困惑の中にいるかもしれません。
しかし、どのベビーブルーも成長の現れです。
よくお喋りをするようになり、自分からお手伝いをしてくれるような前向きなことも増えてくるでしょう。
【不安を取り除くヒント】
発達を促せる遊び道具を5つ紹介します。
- レゴブロック
- 動物がたくさんいる牧場セット
- お人形さんとベビーカー、ベッドセット
- 赤ちゃんが興味のある事柄の絵本
- 楽器
メンタルリープの対処法
リープの関係性は理解できたでしょうか。
赤ちゃんの個性は千差万別であり一人一人違います。
リープの存在をまず認め、この時期にはこうなるといったことを把握することが非常に重要となってきます。
育児はパパママのメンタルが安定することが一番のポイントなってくるのです。
次の3つは環境次第となりますが1人で悩まずにいられる手段としてお示しします。
- 交代で育児当番をする(夜の当番だけでも可能)
- 共働きであれば育児休暇の取得を試す(私は当手段を選びました)
- 親や親族を頼る
睡眠不足、家にいることによる鬱々とした気持ちなど出てくるかもしれません。
当記事をお読みいただきベビーブルーの赤ちゃんは実は成長している証拠なのだと理解いただき、パパママの不安が少しでも解消してくれることを願っております。
メンタルリープお助けグッズ
最後にメンタルリープを提唱するF.プローイユ博士の本とワンダーウィークスのアプリを紹介します。
メンタルリープ公式育児書:ワンダーウィーク ~0歳児の8つのぐずり期を最大限に和らげて発達を促してあげる方法とは~
私自身当記事を書く際に何度も読み返し参考にさせていただきました。
自身も子供が今年生まれる予定なので、リープの際にどうしたら良いのか参考になるだけでなく、早く我が子の成長をみたいと思わせる書籍と思っております。
一人一人個性が違えど起こるであろうリープを理解するための育児書として1冊ご家庭にあっても損はないとおもいますのでご参考ください。
ワンダーウィークのアプリ
どちらも赤ちゃんが生まれる前から理解できるようにスマートフォンでも確認できるアプリがあります。
プラスαの機能として有料となってしまいますが、赤ちゃんの発達を促す音楽や英語で聴かせるリスニング本などが搭載されているアプリとなりますので気になる方は一度ダウンロードをオススメします。
iPhone:⇒アプリをダウンロード
Android:⇒アプリをダウンロード
メンタルリープのまとめ
赤ちゃんが生まれてから触れる様々な出来事には非常に刺激が多い世界です。
メンタルリープの存在や赤ちゃんがどう思って出来事に立ち向かっているのか当記事ではご紹介させていただきました。
(@mlkenkyujo)メンタルリープ研究所さんのように、メンタルリープを徹底的に研究してらっしゃる方もいます。
私が当記事を書いて感じたことは、子育ては1人で戦っているわけではないということです。
今、ひとりで子育てをなさる方がいても多くの先輩方が研究、テクニックを示してくれています。
当記事を見ていただいた方々が先輩方の築いてきた研究やテクニックを駆使し、1人でも多くのパパママたちが幸せに子育てライフを送っていただけると嬉しいです。