パンプスやサンダルを履いて、靴擦れが起きてしまったことはないですが?男性でも先の尖った革靴などを履いて、靴擦れが起きてしまったことがあるかと思います。
私は、看護師としてスキンケアの専門家である資格(認定看護師と言います)を有し、患者さんや地域でスキンケアの指導や教育を行っています。
靴擦れが起きてしまって困ったり、おしゃれができず悩まれている方へ、靴擦れを防ぐためには、原因を突き止めて改善を図ることが大切です。本記事は、靴擦れの原因と治療方法などについて話していきます。
靴擦れとは
靴擦れとは、靴を履いたときに靴との摩擦によってできる症状で、主にかかとなどにできることが多いです。
皮靴や運動靴、長靴などさまざまな形がある靴が、足に合わないことで出来てしまいます。
靴擦れは、多くの人が経験したことがあると思います。そのまま放置してしまうと傷口から雑菌などが入り、化膿を起こします。最悪の場合は壊死する可能性もあります。
靴擦れの原因とは
靴擦れの原因は、いろいろ考えられますが、いくつかあげて解説します。
足が原因
足自体になんらかの異常が見られ、それが原因で靴擦れを起こしてしまう場合があります。具体的には、外反母趾や魚の目、靴擦れ以外の傷などがあります。
足の形が出っ張っている、足の形そのものが特殊であることが、靴擦れの原因となることもあります。
靴が原因
人それぞれで、足の形は異なります。足に合った靴を選択することは、足への負担を軽減するために最適ですが、合わない靴を履き続けてしまうと靴擦れを起こしてしまいます。
靴擦れを起こしやすい靴とは、足に合わない靴や固い素材でできたブーツ、革靴のほかハイヒールなどがあります。足に負担がかかってしまうと靴擦れだけではなく、魚の目や外反母趾などの原因にもなるため、靴選びには注意しなくてはいけません。
歩き方が原因
外反母趾など足にかかわる症状を引き起こす要因は、誤った歩き方にも原因があります。姿勢が崩れた歩き方では、足に負担をかけることになり、靴擦れに繋がります。
部位別の靴擦れ原因
靴擦れはできやすい部位があります。以下にしていきます。
かかとの靴擦れ
かかとに靴擦れが出来る原因は主に靴に問題、そもそもサイズが合っていなかったり、かかとの形状が合っていなかったり、靴の素材が硬かったりするのが、かかとの靴擦れの主な原因です。
小指の靴擦れ
小指の場合はヒールに限らずスニーカーや革靴でも起こります。
靴が原因でサイズの違い、足が圧迫、靴の中で前滑りを引き起こしまったり、足の原因として骨自体が変形している、歩き方が原因で体重が一部に集中する歩き方や立ち方になっているの3つが小指の靴擦れの主な原因に分かれます。
親指の外側・付け根の靴擦れ
靴の形、前滑り、歩き方、立ち方が親指の靴擦れの原因です。
靴擦れの症状ごとのセルフケア方法
軽度の場合は、セルフケアで改善できる場合があります。自宅でできるセルフケアの方法について話していきます。
親指の外側・付け根の靴擦れ
靴擦れで皮膚がむけてしまった場合には、皮がむけてしまった患部を水などできれいに洗いましょう。できれば、患部だけでなく足全体をきれいにします。患部に消毒液を使う人もいるようですが、水で十分です。すでに剥けてしまった皮の部分は、十分に注意してハサミで切り落としても大丈夫です。
その後、通常の絆創膏を創口に貼り、安静にします。クッション性がある靴擦れ用の絆創膏を使うとよいでしょう。
また、清潔を保つために毎日、取りかえるようにしましょう。
親指の外側・付け根の靴擦れ
皮は剥けていないけど、水ぶくれができた場合は、破かないようにすることが大切です。もしも、水ぶくれが破けてしまったら、毎日水できれいに流しましょう。
親指の外側・付け根の靴擦れ
靴擦れの症状が悪化して化膿した場合は、皮膚科を受診することを勧めます。化膿がひどくなると、足全体に広がる可能性があるため、早めに内服薬や外用薬などの薬物療法で治療した方が良いです。
靴擦れにならないための部位別の対処法
原因となっていることを改善することが、なによりの対処法です。
足に問題がある場合
痛みが強いところに、パットなどを貼ることで軽減される場合があります。
外反母趾が強い場合は、整形外科を受診することをお勧めします。場合によっては、手術になる可能性があります。
魚の目やタコに関しては皮膚科を受診することをお勧めします。
靴に問題がある場合
自分の足に合った靴を選択するようにしましょう。ハイヒールなどの特殊な靴は、足に負担がかかるため、できるだけ履くのを控えるとよいでしょう。
歩き方に問題がある場合
普段の歩き方を正しくし、歩く姿勢そのものを改善しましょう。
靴擦れしない為のポイント
靴擦れしない為のポイントとしては以下になります。靴を選ぶ際に参考にしてみて下さい。
- つま先、甲部に余裕ある靴
- つま先は1~1.5センチ余裕ある靴
- 側面や上下の圧迫はないか
- 土踏まず適度にフィットしているか
- ストラップや靴のトップライン食い込んでいないか
- 脱げやすくないか
- かかとや足裏の形にあってるか