皆さんはEQという言葉をご存知でしょうか?
EQ (Emotional IntelligenceQuotient)とは感情を上手に操り、自らの為に活用する能力のことを言い、心の知能指数とも呼ばれます。
一般的に知られている IQ (intelligence quotient )は情報を処理し答えを導く能力のことですが、現在はこのIQが高いだけでは大きな成果や良い結果を出すことには不十分であると言われています。
EQがしっかりしていて、初めてIQを活かすことができるという見解なのですが、そう言われるとEQを高めたくなりますよね ?
実を言うとEQはトレーニングをすることで伸ばすことができるのです。
その方法について、ご紹介します。
EQトレーニングとは
先ほど説明したように、EQとは(emotional intelligence quotient)感情を自分で上手にコントロールし、活用する能力のことを言います。
日本では“心の知能指数”とも言われており、普段の生活で湧き起こる様々な感情を制御するだけでなく、必要な場面で求められる感情を作ることができるのが特徴です。
他者の気持ちを汲んであげること、気持ちという感情を正確に理解し言葉にできることなど、複雑で繊細な人間の心を上手に調整できる人のことを“EQが高い”と言います。
そのような感情を操作する能力を向上させる為の取り組みが“EQトレーニング”なのです。
EQが必要とされる理由
皆さんの中には仕事や育児、家事をこなすにあたり、一人でなんでもできると自信のある方はどれだけいるでしょうか?
そのような人は極少数で、多くの人は共に働く仲間や、サポートしてくれるパートナーが必要だと考えているのではないでしょうか?
私は仲間やパートナーが必要だと考えており、そのサポートが大きければ大きいほど、良い結果を残すことができると感じています。
団体スポーツを例に考えてみるとわかりやすいと思います。
サッカーではスターと言われるプレイヤーが、いかに素晴らしい個人技をしようとも、チームが必ず勝利するとは限らず、むしろ個人技は平凡でも、チームの統率力や団結力を向上させる能力が高い方が勝利する確率は高いでしょう。
これはそれぞれが課せられた役割を果たしつつ、仲間や最高の結果の為に方向性を決めて動くことが要因の一つであると考えられますが、それを成す為にはチームメンバーの感情や気持ちを把握し共有することが大事になります。
それこそがEQであり、仕事でも高いパフォーマンスをする為に必要なことで、知識が豊富であるとか、何らかのスキルが他人より突出して高いということだけでは、大きな結果は残せないのです。
以上のような理由から、私達が社会で生きていく中でEQは必要であるとされています。
EQを向上するためには
まずは自分にどのくらいのEQがあるのか、気になりますよね?
ネットでは簡単にEQを測定できるサイトが存在しているので、是非皆さん測定してみてください。
そして、“自分が思ったよりEQが高くなかったな”という結果になった人の方が多くはないでしょうか?
そんな人には今からでもEQ能力を向上させることができるトレーニングがあるのです。
次からそのトレーニング方法についてご紹介します。
感情を文字に書き起こす
自分がどんな出来事に対して、どのような感情を持ったのか、後から振り返ってみると意外に覚えていないものです。
そんな時は目に見える形に記録を残しておくと、冷静になった時に分析して、良いことは次の機会にも活かすことができるし、悪いことは同じ過ちを繰り返さないように反省することができます。
私は特に仕事で客先に理不尽なことを言われて、怒ってしまった時に振り返るようにしています。
何の話が嫌だったのか、不愉快だと感じたのか、それらを考えて次に同じようなことを言われても、怒らないように気をつけようと考えているからです。
私は感情が顔に出るタイプなので、そうでもしないとこちらの不快な気持ちが相手に知られてしまいます。
それはあまり良いこととは言えませんよね。
突発的に溢れた感情を落ち着ける方法を準備する
悲しみや怒りと言った感情は誰にでも起こる自然なものですが、トラブル等に対応するには一時的にでもそれらの感情を抑えることが必要になります。
そのような激情を落ちつける方法を用意しましょう。
この方法については個人によって向き不向きがあり、“感情がおさまるまで待つ”や“一時的に考えるのを止める”などいろいろな方法の中で自分が適しているものを見つけましょう。
最初のうちは上手くいかないことも多く、人によってはこのトレーニングが一番難しいと感じる人もいるのではないでしょうか。
それほど人の強い感情とは強い力を持っているのですよね。
人と話す時や衝突した時に相手の気持ちを考える癖をつける
他人に悩み事や相談をする時、自分の苦しみを理解して欲しくて相手の気持ちを後回しにしがちではありませんか?
私は会議の途中で白熱してくると「まず私の話を聞いて!」と言う癖があります。
これは現在でも良くないことだと反省しているのですが、なかなか直すことができずに悩んでいるほどです。
他人の気持ちを汲むことが大事だと言うEQなのに、相手の話を聞かないのでは上手なコミュニケーションなど取れるはずありませんよね。
まず相手の話を聞いてから自分の話をしても問題はないはずですし、その方が円滑に良い結果を出すことができます。
自分の考えや正当性を主張したいのはわかりますし、その方がより良い結果が出ると客観的に見ても理解できる時もあるでしょう。
しかし、何事も一人で出来ることには限界があり、多くの仲間とゴールを目指す方が更に良い結果が出るものです。
まずは相手の気持ちを考えて行動する癖をつけましょう。
上記の他にも、自分の優れている点はどういった所なのかを把握して、向上させるように習慣づけるだけでもEQトレーニングとして結果を残すことができますよ。
EQを向上させるメリット
EQが生活や仕事の中で、どれほど重要で必要なものか理解してもらえたと思います。
そしてもちろん、自分という人間の成長にも繋がるメリットもちゃんとあるのです。
自分を深く知ることができる
相手の気持ちを考えたり、どんな所で腹が立つのかなど、普段の生活を分析していくので、自分を正しく評価でき、自分への批判に対しても冷静に対処することができるようになります。
批判自体が自分を否定する負の感情では無く、悪い所を修正することができるありがたいアドバイスだと考えられるのですね。
今の自分を知り、明日へとつなぐことができます。
偏見を持たずに人とコミュニケーションを取れる
自分を深く知り、相手の気持ちを考えるようになることで、自分の考え方と違うからいけない、普通の考え方と違うから良くないなどと、他人の考えを頭ごなしに否定しなくなります。
いろいろな考え方や思想を受け入れ、たくさんの人と縁を持てるのです。
これは人脈が広がるとか、友達が増えるというのもそうですが、自分の力を誰かの為に使うことができる機会が増えることでもあります。
誰かの役に立ち、自分の存在価値をしっかり認識できるのです。
EQを向上させると、自然と人が集まり頼られて、いろいろな恩恵を受けられるようになり、自分の成長へと繋げることができるのです。
EQトレーニングのまとめ
EQの重要性や必要性、能力向上の方法についてもご紹介しました。
- EQとは感情を操作し自分の為になるように活用する能力
- 上手い個人技よりEQの高い集団の方が良い結果を残せる
- EQはトレーニングで向上させることができる
- EQトレーニングをするメリットは計り知れない
日本人は特に感情を表に出すのが苦手な方だと思いますが、それは自分の主張だけでなく相手の気持ちを思いやることができる、その優しさを持っている人が多いからだと思っています。
そのことからも日本人はEQが高い国の人間と言えるでしょう。
ですので、人とのコミュニケーションが苦手だと感じている人も、苦手意識があるだけで本当は得意なのかもしれませんよ。
自らの成長と新しい出会いの為にも、EQトレーニングをして楽しい生活や仕事ができるように、アクションを起こしてみてはいかがでしょうか?
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