子供が幼少期に筋トレ(筋肉トレーニングの略)を行うと身長など成長に影響を及ぼしてしまうのではないかと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
この記事では年代別の筋トレメニューや子供の筋トレ3つの手法、子供の筋トレに適したトレーニンググッズに分けて解説していきます。
子供が筋トレするのは良いこと?
まず、子供が筋トレをすることは良いことです。
(もちろん所説ありますので、最終判断はお子さんや親御さんにお任せします)
しかし大人が筋トレという言葉で想像するのは、ウエイトトレーニングの様にマシンや器具で通常生活ではかからない負荷をかけて行うトレーニングをイメージされるのではないでしょうか?
また、「幼少期から筋トレをすると身長が伸びない!」
と聞いたことがあるかもしれません。
実際に子供は年齢、性別、体重や筋肉量に応じて適したトレーニングを行わなければ、関節を痛め、無理なトレーニングをし続けることによりホルモンバランスが崩れてしまう可能性があります。
しかし、正しいトレーニングを行うことにより子供の成長を助け、大人になっても使える筋肉を目指すことができます。
では、子供の時期にどのようなメニューを組んでいけば良いかみてみましょう。
子供の筋トレ 年代別メニュー
子供の筋トレで考えなければならないのは次の4点です。
- 年齢
- 性別
- 体重
- 筋肉量
ここでは、年齢を中心に解説をしていきます。
幼児期
幼児期は運動機能をはじめとした重要な成長時期です。
コーディネーション能力と呼ばれる身体機能の調整力を育てる時期で「プレゴールデンエイジ(5~9歳)」と呼ばれます。
どんなことにも興味を持つので、遊びを中心に体を動かしてあげることをオススメします。
遊びと運動を合わせているので「運動遊び」と言われています。
運動遊びとはわかりやすいものでかくれんぼ、鬼ごっこ、ボール遊びなど様々あり、運動遊びをまとめたHoiClueさんの「運動遊びのタネ」を紹介させていただきます。
参照:ほいくる
幼児期では、主に体の動かし方、柔軟性、瞬発力、バランス力など体全体が複雑な動作を覚え、身体感覚を向上させていくことにつながります。
小学生
小学生も重要な時期です。
特に低学年は「ゴールデンエイジ(10~12歳)」と呼ばれ、運動に関わる神経系が12歳までに100%となります。
そのため小学生は多くの動きを習得できる筋トレが適しています。
例えば、
- 水泳
- サッカー
- 野球
などです。
例の中でも投げる、蹴る、泳ぐなど複雑な動きも含まれていますので、小学生の時期にできる限り多くの運動を行い、動きを習得できると良いでしょう。
中学生
中学生は急な身長の発達、体重増加など肉体的にも変化が訪れる時期です。
そのため、トレーニングの内容にも個人差が出てきます。
成長期に無理をしてしまうとその後の発達に影響を及ぼす可能性がありますので、個人の成長に見合ったあった自重トレーニングや軽い負荷トレーニングを取り入れていきましょう。
高校生以上
高校生以上になると身長、体重は大人とほとんど変わらない体つきとなり、成長変化も落ち着いてきますので、重量負荷をあげたトレーニングを始めていきましょう。
ただし成長過程において個人差があるので成長の見極めはしっかりと行います。
高校生以上の筋トレはウエイトトレーニングも含まれてきますので正しい動作(フォーム)で行い、怪我なく行うことが大切ですので器具の使い方も合わせて学んでいきましょう。
子供の筋トレを怪我なく行う2つの手法
ここでは特に重要な時期である「プレゴールデンエイジ(5~9歳)」「ゴールデンエイジ(10~12歳)」に焦点を当て、負荷の少ないトレーニング2つを解説します。
自重トレーニング
自重トレーニングについては、別記事「キャリステニクス」でまとめた記事をご参考ください。
記事にあるプリズナートレーニングでは筋肉の部位別に強度が設定されているので、怪我なくできるレベルでの調整を行なっていきましょう。
体幹トレーニング
次に体幹トレーニングです。
自重トレーニングでも体幹トレーニングは行いますが、特にバランス感覚を養うトレーニングについて抜粋の3つを紹介します。
トレーニングメニューは、鍼灸接骨院を経営しながらトレーナーとしても活動されている方が書いた記事を参考にさせていただいております。
参照記事:fungoal
①背伸び
上に向かって手を伸ばし、できる限り高く背伸びしたまま維持する。
手を伸ばす際は前にずれないように気を付ける。
15~20秒×3セット
②バランスツイスト
片足立ちから、足を挙げている方のひざと反対側のひじを体の前でタッチ。
左右同じ様に行う。
タッチする際は前を向きながら、背中が丸まらない様に気を付ける。
10~15回×左右3セット
③足踏み
その場で素早くかかとをお尻に当てる様に足踏みをする。
10~20秒×3セット
5~12歳の時期は前述したコーディネーション能力を鍛える一生に一度の時期となります。
紹介した参照記事の中では他に9つのトレーニングメニューがあり、全て無料でダウンロードできるようですので適応年齢のお子様がいる方はぜひお試しください。
子供のおすすめ筋トレグッズ
最後に子供が筋トレを行う際に使えるグッズを紹介します。
特に前述したゴールデンエイジでの体幹トレーニングで有効な筋トレグッズを2点紹介します。
①バランスボードKIDS(3~6歳)
3色から選べ、素材はポリプロピレン製。
約800gと軽量のためどこでも持ち歩けます。
車に乗せても邪魔にならず子供の良い遊び道具になりそうです。
②バランスパッド(5~12歳)
TPE(熱可塑性エラストマー)という素材からなる弾力性の少ないパッドです。
上に立った感覚は2枚重ねた座布団のように不安定さを感じます。
腹筋、背筋を使い、バランスをとることで子供の体幹を鍛える筋トレグッズとなりそうです。
重さも200gなので持ち運びも簡単ですね。
子供の筋トレまとめ
子供の筋トレの記事はいかがでしたでしょうか。
筋トレというと、重いダンベルを使うような筋肥大をイメージされるかと思いますが、ここでいう子供の筋トレとはそういったトレーニングではなく、あくまでも身体を使うことで筋肉がトレーニング(強化)されるというイメージです。
最初から子供が筋トレを自ら行うということは難しいかもしれません。
私も昔を思い出すと遊びや部活で体の使い方を覚えていき、自然と運動神経を育てていたのだと改めて感じました。
一番大切なことは子供の意思を尊重し、運動が楽しいものであることを大人が教えてあげること。
子供たちの成長を見守りながら、一緒に遊んでいきましょう。